二分脊椎のSharrard分類とは?麻痺レベルと歩行予後の見極め方

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二分脊椎のSharrard分類とは?麻痺レベルと歩行予後の見極め方
二分脊椎のSharrard分類とは?麻痺レベルと歩行予後の見極め方
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🎵 二分脊椎のSharrard分類とは?麻痺レベルと歩行予後の見極め方

小児リハビリテーションや理学療法士・作業療法士の国家試験において、避けては通れない最重要評価指標の一つが「Sharrard(シャラード)の分類」です。二分脊椎(脊髄髄膜瘤)を抱える小児の運動機能を正確に把握し、将来的な歩行予後や装具の適応を予測するうえで、世界中でスタンダードとして使われ続けています。

一方で、残存筋力テスト(MMT)の基準や神経高位の境目が複雑で、「どのレベルでどの装具が必要になるのか整理しきれない」「Hoffer分類との違いが曖昧になってしまう」と悩む臨床家や受験生も少なくありません。本稿では、Sharrard分類の基礎から各麻痺レベルの基準、臨床で役立つ歩行予後の見極め方、さらには国試対策の覚え方まで徹底的に紐解きます。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:Sharrard分類は二分脊椎における運動麻痺レベルを主要筋の残存機能(MMT3以上)に基づき分類する評価基準である。
  • 要点2:歩行自立の最大の分岐点は「L3〜L4(大腿四頭筋)」にあり、ここが機能するかで車椅子主体か装具歩行かが大きく分かれる。
  • 要点3:麻痺レベルを診るSharrard分類と、生活活動範囲を診るHoffer分類を併用することで、的確な小児リハビリ計画が立案できる。

【基礎知識】Sharrardの分類(シャラード分類)とは?二分脊椎で最重要視される理由

Sharrard分類(シャラード分類)は、イギリスの整形外科医W.J.W. Sharrardが提唱した、二分脊椎(主に脊髄髄膜瘤)患者の運動麻痺高位を客観的に評価するための機能分類です。

二分脊椎では、脊髄の奇形や神経組織の損傷部位によって下肢の麻痺範囲が大きく異なります。Sharrard分類の最大の利点は、単に感覚脱失のレベルを追うだけでなく、「どの筋肉が抗重力位で動かせるか(徒手筋力テスト:MMT3以上)」を基準にグレード分けしている点です。これにより、医師や理学療法士は以下のような臨床判断を明確に行うことができます。

  • 将来的にどの程度の歩行能力(独歩・装具歩行・車椅子自走)が期待できるかの予後予測
  • 股関節脱臼や足部変形などの二次障害が発生しやすいリスクパターンの把握
  • 長下肢装具(KAFO)や短下肢装具(AFO)など、成長段階に応じた適切な装具処方

【一覧表で完全攻略】Sharrard分類の麻痺レベルと残存機能の基準

Sharrard分類は、上位胸髄レベルから仙髄レベルまで、主に7つの区分(Division I〜VII)に分類されます。臨床および国試で頻出する各区分の基準と残存機能は以下の通りです。

区分麻痺レベル残存する主な筋機能(MMT 3以上)主な歩行・移動予後
Division I胸髄〜高位腰髄(T〜L1)腹筋群・背筋群のみ(下肢筋は完全麻痺)車椅子駆動が基本(治療的装具歩行)
Division IIL1〜L2腸腰筋、股関節内転筋群(股関節屈曲・内転)骨盤帯付長下肢装具(HKAFO)や車椅子
Division IIIL3〜L4大腿四頭筋(膝関節伸展)長下肢装具(KAFO)または短下肢装具(AFO)での実用歩行
Division IVL4〜L5前脛骨筋、ハムストリングス(足背屈・膝屈曲)短下肢装具(AFO)での自立歩行・屋外歩行
Division VL5〜S1中殿筋、大殿筋、長・短腓骨筋(股外転・伸展)短下肢装具または足底板での安定した独歩
Division VIS1〜S2下腿三頭筋、足指屈筋群(足底屈)装具なし〜インソール使用での自立独歩
Division VIIS2〜S3以下下肢筋力はほぼ正常(膀胱直腸障害のみ)健常児と同等の歩行が可能

【歩行予後の見極め】装具選択と将来的な移動能力を決定づける「L3-L4の壁」

小児リハビリテーションにおいて、将来の生活様式を左右する最大の分岐点が「L3〜L4レベル(Division III)」における大腿四頭筋の機能残存です。

大腿四頭筋の筋力が保たれている場合、立脚初期〜中期にかけて膝折れを防ぐことができるため、膝装具の固定性を徐々に弱め、長下肢装具から短下肢装具へとステップダウンすることが視野に入ります。このレベルが保たれていれば、成長期以降も「家庭内や学校内での実用的な装具歩行」を維持できる確率が飛躍的に高まります。

対照的に、L1〜L2レベル以下で大腿四頭筋が脱落している場合は、骨盤帯や股関節継手を組み込んだ大型の装具(HKAFOやRGOなど)が必要となります。幼少期に治療的歩行を獲得できたとしても、体重が増加する思春期以降はエネルギー消費効率の観点から車椅子移動へとシフトしていくケースが多いため、長期的なQOLを見据えた住環境整備や車椅子スキルの習得が不可欠です。

【国試対策】ゴロ合わせで一発暗記!Sharrard分類の効率的な覚え方

理学療法士・作業療法士の国家試験では、「残存する筋活動」と「神経レベル」の組み合わせを瞬時に導き出せるかが勝負となります。複雑に見える分類も、下肢関節を上から下へと動かす主要動作の順番で覚えるのが最も効率的です。

【解剖学的連動で覚える5ステップ】

  1. L1-L2:股関節を曲げる(腸腰筋・股屈曲)
  2. L3-L4:膝を伸ばす(大腿四頭筋・膝伸展)
  3. L4-L5:つま先を上げる(前脛骨筋・足背屈)
  4. L5-S1:脚を外・後ろへ開く(中殿筋・大殿筋・股外転/伸展)
  5. S1-S2:つま先で蹴り出す(下腿三頭筋・足底屈)

覚える際の合言葉は「曲げて(股)・伸ばして(膝)・上げて(足背)・開いて(股外転)・蹴る(足底)」。これらがL1からS2へと順に対応していると頭に叩き込んでおけば、国家試験の選択肢で迷うことはまずありません。

【臨床での使い分け】Hoffer分類との違いと小児リハビリテーションでの統合的評価

二分脊椎の歩行機能を評価する際、Sharrard分類と並んで必ず用いられるのが「Hoffer(ホッファー)の分類」です。この2つの違いを正しく理解しておくことは、チーム医療において決定的な意味を持ちます。

  • Sharrard分類:「身体のどこが動くか」を評価する障害構造・機能レベル(Impairment)の分類
  • Hoffer分類:「実生活でどこまで歩けるか」を評価する活動・参加レベル(Activity)の分類

Hoffer分類では、歩行状態を「地域社会歩行(コミュニティ歩行)」「家庭内歩行」「非機能的歩行(治療的歩行)」「非歩行(車椅子生活)」の4段階に分類します。

臨床現場では、「SharrardのDivision IIIだから、Hofferの家庭内歩行から屋外自立を目指そう」「Division IIだが、本人のモチベーションと立位バランス保持のために治療的歩行プログラムを組もう」といったように、両者を組み合わせることで初めて、子どもの将来に寄り添ったリハビリテーションゴールを設定できます。

【Sharrardの分類】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:Sharrard分類で歩行可能とされる最低限のレベルはどこですか?
A1:実用的な歩行(短下肢装具などを用いた日常的な移動)を目指す場合、一般的にはL3〜L4レベル(Division III:大腿四頭筋の機能残存)が境界線とされています。L1〜L2レベルでも装具を用いた歩行訓練は行われますが、実生活では車椅子移動が中心となるケースが多いです。

Q2:乳幼児期からSharrard分類を正確に判定することはできますか?
A2:乳児期は自発運動の観察や反射反応、超音波・MRI画像などを参考に推定評価を行います。成長に伴い指示動作やMMTが正確に測定できるようになる3〜4歳頃に、より精度の高いSharrard分類の確定診断がなされます。

Q3:Sharrard分類で判定されたレベルが将来悪化することはありますか?
A3:原則として先天的な神経障害のレベル自体は固定ですが、成長期に脊髄が周囲組織に引っ張られる「脊髄係留症候群(テザーコード)」を発症した場合、筋力低下や変形が生じて麻痺レベルが悪化することがあります。定期的なフォローアップが不可欠です。

まとめ:Sharrard分類を臨床と国試で確実に活かすために

Sharrard分類は、二分脊椎における運動麻痺の局在を可視化し、適切な装具療法や将来のライフスタイルを設計するための強力なコンパスです。

国家試験対策としては「どの神経根がどの主要筋を支配しているか」の整理が最優先となりますが、実際の臨床現場では、分類結果を鵜呑みにするだけでなく、本人の体力、骨変形の有無、認知機能、そして生活環境全体を総合的に見つめる視点が欠かせません。解剖学的根拠に基づいた的確な評価を身につけ、小児リハビリテーションの確かな一歩へと繋げてください。 (出典: sharrard の 分類(Yahoo!ニュース)

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